ユニクロのパリ・オペラ店が改装オープン 文化を奏でカスタム対応も

2023/09/19 06:30 更新


オペラ店中央の大階段

 【パリ=松井孝予通信員】ユニクロのグローバル旗艦店「パリ・オペラ店」が約8カ月間の改修工事を終え9月15日、「パリのリズムに合わせて」をテーマにリニューアルオープンした。09年の開店当時にパリの話題をさらったカシミヤセーターを今回も限定価格で50色、「ユニクロ:シー」のデビュー、「ユニクロU」新作の世界先行販売を目玉に、残暑のなか開店前に約200人が列を作った。

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 改装では19世紀後半の歴史的建造物の外観を保ち、売り場面積を2000平方メートルから2265平方メートルに増床した。これまで要望の多かったベビー売り場と合わせランジェリー&パジャマ売り場を新設。スイスの香料会社と開発したお茶とヒノキブレンドのルームフレグランスで女性客を迎える。

 上階にユニクロのオフィスがある3層の店舗中央には、「オペラ・ガルニエ座からインスピレーションを受けた大階段」(守川卓ユニクロ欧州最高経営責任者)をらせん状に配し、どこからでも見渡せる吹き抜けにした。ガラス天井から注ぐ自然光が白と木目を基調にした店内に開放感を与える。買い回りしやすいよう通路も広げた。

 ユニクロは同店のテーマに沿いパリ国立オペラと公演鑑賞家族プログラムのパートナーシップを結んだ。「オープニングキャンペーンに起用した若手ダンサーたちとバックステージで交流できるようなプログラムへ発展させたい」と守川氏。

 「パリのリズム」は地下に開設した「リ・ユニクロスタジオ」でオリジナル性を奏でる。リペアとリメイクだけでなく、パリのアーティストによる刺し子や刺繍モチーフ、クリニャンクールのボタン屋のビンテージ服資材などで自分でユニークピースをデザインできる。UTミーも導入し地元クリエイターやショップとの協業デザインを提供。その中の一人、トム・デュカルージュ氏による限定300枚フリースジャケットは大好評だった。

地下にあるリ・ユニクロスタジオ

デュカルージュ氏によるカプセルコレクション


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