独「ユーコンアクロバティックス」 サステイナブルな製法のバッグを日本で訴求

2024/10/21 12:00 更新


循環型リサイクル素材を使ったミニマルなデザインのバッグ(六本木蔦屋書店での期間限定店)

 独バッグブランド「ユーコンアクロバティックス」は23年秋冬からウエニ貿易(東京)が日本の代理店となり、新たなファン作りを目指す。卸販売に加え、百貨店や専門店などでの期間限定店の開催による認知度向上にも力を入れる。

(大竹清臣)

 同ブランドはプロのローラースケーターだったドイツ人のヨヘン・スムーダ氏がデザインする。スケーターのコミュニティーで服作りもしていた同氏が01年に会社を立ち上げ、ストリートウェアを販売していたが、16年ごろにバックパックを開発した。

 ドイツ本国では大手百貨店でも販売しており、客層の6割が女性で、20代半ば~30代前半が多い。欧州や米国、中国、オーストラリアなど世界35カ国・地域で販売している。スムーダ氏は「日本市場は、欧米と比べるとサステイナブルへの関心度はまだ低いが、意識の高い人も増えてきているので、今後、必ず日本でも広がっていく」と考える。

デザイナーのスムーダ氏

 主力商品のバックパックを含め、ほとんどのバッグで再生ポリエステルなど循環型リサイクル素材を採用している。新素材の「ロータスインフィニティ」は二酸化炭素の排出量や水の使用も少なくしつつ、薄く軽量だが強度を向上させた。環境に配慮した染色方法も採用している。生産は技術力の高い中国の工場が担う。中心価格はバックパックが税抜き1万5000~1万8000円、ショルダーが9000~1万1000円。

 日本での卸先は大型雑貨専門店やバッグ専門店、ライフスタイルショップ、ファッション系ショップなどが中心。昨年秋から百貨店などでの期間限定店を続け、今春に六本木蔦屋書店、今秋に高島屋新宿店などに出店した。インバウンド需要も期待できるという。

 日本市場では、糸から自社でコントロールする再生ポリエステルを使用したサステイナブルな打ち出しだけでなく、「ミニマルなデザインと豊富なカラーがファッションアイテムとして、性別や年齢問わず幅広い層が取り入れやすいと見ている」(ウエニ貿易)。SNSでの発信を強め、自社ECサイトでの売り上げも伸ばす計画だ。

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