TWF、ICタグの導入を後押し

2015/09/14 06:17 更新


 店舗のデジタル化を推進するTWF(東京)が、ICタグの普及に力を入れる。同社はICタグの導入を検討している企業に対し、初期導入費不要で月額課金の「RFIDスターターパッケージ」の提供から、段階を踏んで各種ハード、ソフトウエアの試用を提案する。実際に店舗での運用を通じ、棚卸しの効率化、正確な在庫管理、万引き防止への有効性をアピールする。

 スターターパッケージは、店舗で使える小型サイズのICタグ貼付機とタグのデータを読み取るハンディーリーダー、棚卸し用ソフト。「従来より短時間、少人数で正確な棚卸しが可能」という。

 次のステップではICタグを読み取る天井アンテナを店頭とバックヤード間に設置し、商品移動を自動で読み取る。店舗内在庫を正確に管理し、「適切な在庫補充によって販売機会ロスを防ぐ」。各種アンテナに加えて高精度な監視カメラも活用し、来店客と商品の動きを追跡して万引き防止にも役立てる考え。

 各種機器は国内外の専業メーカーの製品で、同社は各社と提携し、取引先の要望に最適なソリューションを提供する。いずれの機器もクラウドを活用したソフトウエアと連携し、既存システムに手を加えることなく、情報を保管・共有できる。商品を購入するまで、または試着室に持ち込んだが購入しなかった――など来店客と商品の動きの関連性など、情報を分析することで店舗運営の改善に有効であることも訴求する。

 同社の大谷啓COO(最高執行責任者)は、「日本でもICタグへの関心は高まっており、タグメーカーなどが需要の拡大を見越し、発行設備の増強などを先行して進めているが、市場の成長が追いついておらず設備を十分に稼働しきれていない」と指摘。「もう一歩踏み込んで普及に取り組み、ICタグの導入企業を増やすことが先決」と強調する。

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TWF(スターターパッケージ)


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