豊島のフェムテック・フェムケアブランド「ホガラ」が産学連携を強化している。月経関連商品など学校教育が追い付いていない分野について、同社の社員が伝えていく試みだ。
今春から東京の三田国際学園高等学校の3年生を対象に、「新しい生理の選択肢を知って欲しい」として、「ボックスに入れて新しい生理用品を考えよう」といった取り組みを始め、月経カップや吸水ショーツ、ナプキンでも多くの種類があることなどを伝えた。
今年9月からは、金城学院大学との産学連携での「ホガラプロジェクト」を始めた。生活環境学部環境デザイン学科の3年生約30人が参加し、フェムテックや女性の社会進出、ホガラの取り組みについて学生に説明をした。同学科の履修科目として認められており、週1回の授業として後期から開催している。ゴールは女性が抱える社会課題の解決のヒントを探るところにあり、ブランドコンセプトの「私たちが今ほしい」とも重なる。
基本的には講師と学生が授業を進め、学生主体のアンケート調査なども行う。そこに必要に応じてホガラに関わる同社の社員が参加している。
豊島としては、産学連携を通じて、10代後半から20代前半の普段アプローチが難しい層のリアルな声を聞くことで、ホガラの新製品や新規事業開発につなげたい狙いがある。
ホガラは21年2月、社内の有志の女性が立ち上げた。サステイナブル(持続可能な)素材を使った吸水ショーツなどを幅広く展開し、販売先も拡大している。今年3月には、「国際女性デー表彰式ハッピーウーマンアワード2022フォーSDGs」の企業部門「女性応援ブランド賞」を愛知県の企業として初めて受賞するなど知名度が高まり、活動の幅を広げている。