都内百貨店の初売りは、そごう・西武が1日、高島屋や松屋銀座本店などが2日、三越伊勢丹が一部の店舗を除いて3日から始まった。冬物の苦戦が続いていたが、年末からの寒波で「コートなど防寒アイテムが上向いた」(三越伊勢丹)と衣料品の巻き返しが期待されている。
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伊勢丹新宿本店は、開店前に前年の1.4倍の1万人超が並び、予定時刻を20分早めて午前9時40分に開店した。初売りとクリアランスセールを同時スタートに戻したことで、入店客が増えた。福袋は紳士服・雑貨などを自社ECサイトで予約販売したほか、店頭での婦人衣料・雑貨、食品、リビングなどの福袋は午前中にほぼ完売した。
2日に初売りをした三越日本橋本店は、売り上げが2ケタ増となった。昨秋の第1期改装の効果が表れた。福袋はECにシフトしたことで、店頭の食品や特選などが午後3時に完売した。10万円超の高額福袋の売れ行きが良かった。
高島屋日本橋店や松屋銀座本店は、ネクタイ、バッグ、靴など紳士雑貨、手袋、マフラーなど婦人雑貨の福袋やコートなど防寒アイテムのセール品が動いた。
13年から元日営業している西武池袋本店は、売り上げが5%増だった。コートや防寒雑貨のセール品が伸ばしたほか「訪日外国人の売り上げ、客数ともに昨年を上回った」という。
都内百貨店の昨年12月売り上げは、暖冬の影響で衣料品などの防寒アイテムが振るわなかった。1月のセールは月初と25日のプレミアムフライデーに合わせた期間の2段階で実施する。冬物のセール品や適時適品の投入で新たな需要のヤマを作り、冬物の底上げを狙う。