東京ブランド25年春夏 透け感、凹凸のある組織で多彩に見せるトッピングアイテム

2025/01/07 15:00 更新会員限定


 若手を中心とした東京ブランドの25年春夏は、シースルー素材や凹凸のある組織を生かしたトッピングアイテムの着こなしが目を引いた。ハンドメイドや高度な手法で表現したテクスチャーも見どころの一つ。アクセサリー感覚で身にまとい、少女の趣を残すようなスタイリングが提案されている。

(須田渉美)

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ファンタジーに着目したクリエイション

 ワームホール(時空構造の一つ)をテーマにし「ベースマーク」(金木志穂)は、時空を超えることで生まれるゆがみやひずみをスタイリングやアイテムに反映した。ベーシックアイテムのシルエットをゆがんで見せる手法は金木の強みだが、今シーズンはフェミニンな魅力を引き出すように加工を重ねる。レパード柄に手描き風の星柄を重ねたプリントドレスは、サイドやセンターをブラウジングして、シルエット変化を楽しめる。ポロシャツは、シースルーのシャギーストライプでドレッシーに見せる。袖が取り外しのできるMA-1は、リボンをスカラップ状にあしらった薄手の生地とのリバーシブルで、クチュールっぽさを感じさせる。

ベースマーク

 「オダカ」(小高真理)のテーマは、時空と空間を超越する「スペクターズ」(亡霊たち)。米国人アーティストのスターリング・ルビーが23年末に草月会館で発表した作品を発想源に「生と死、光と闇が交差する瞬間のはかなさと力強さ」を表現した。ふんわりとバルーンシルエットを描くキャミソールドレスは、透明糸を無縫製横編み機「ホールガーメント」で編んだ。パフスリーブのトップと合わせると、キラキラと光るエアリーなシエルエットが天使のような雰囲気だ。シルバー糸をクロシェ編みしたキャミソールやベルト、ミニスカート風のアクセサリーパーツも揃う。暑い季節も、光をまとうような感覚でレイヤードする。

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