東京ブランド24年春夏 シンプルなラインに潜む女性らしさ

2024/01/15 15:00 更新会員限定


 東京ブランドの24年春夏は、そぎ落としたシンプルなラインのなかに、女性らしい要素を多彩に取り入れている。マスキュリンなアイテムや素材をベースに、カットの変化やアシンメトリーなドレープラインを交えたフェミニンなスタイルが目立った。

(須田渉美)

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ジャンパースカート充実

 ジャンパースカートのバリエーションが広がった。

 「ポステレガント」(中田優也)は、国内産地で作るテキスタイルの技術を生かし、量感を持たせたワードローブを洗練させた。その一つが和紙100%のダブルフェイスを使ったリバー縫製のアイテム。軽いハリとさりげない光沢を備え、サマージャケットのすっきりとした輪郭が映える。シンプルなカットのジャンパースカートも、きれいなフレアラインを描く。裾の切り替えは、手縫いのかんぬき止めを応用してスリットを入れ、軽やかな線を強調した。

ポステレガント

 「ジュンミカミ」(三上純)は、スポーツやアウトドアの要素を取り入れ、強くてセンシュアルな女性像を表現した。キーアイテムの一つは、Uネックのジャンパースカート。滑らかなコットンを使い、センターのスリットや直線の切り替えによって、スマートな印象を作る。オーガンディを使った同アイテムもある。カラータイツの上に着用し、透ける線とのコントラストでアクティブなイメージを際立たせた。

ジュンミカミ

 「サイ」(日高久代)は、強みのテーラーリングの手法をベースに、シンプルなフォルムで品のあるドレスを揃えた。メンズスーツにも使っている極細メリノウールの梳毛を使い、マキシ丈のジャンパースカートを提案する。糸のしなやかさとハリのある風合いを生かし、陰影の美しいドレープラインを出す。肩先を若干落としたカットでショルダーラインを柔らかに作り、淑やかなムードで見せた。

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