東京ニットファッション工業組合(TKF)は2月16日、「次世代クリエイター育成プロジェクト」の発表会を開いた。障害のある若手アーティストの作品を文化服装学院ニットデザイン科の学生が服にデザインし、TKF認証企業が製作する取り組みだ。
Z世代モデルや障害者アーティストによるデザインを、TKF認証企業が製品化して披露したファッションショー「トウキョウ・ラブ・ニット」の発展形。ファッションを学ぶ学生、障害者、企業が交流、ストーリー性のある作品の製作を共生社会の実現に向けた活動として発信する。製作に参加した企業は川島メリヤス、百瀬繊維、伊東メリヤス工業、ニードル。
発表会ではショーに加え、学生デザイナーと企業による作品解説をした。デザインを手掛けた学生からは「障害者アーティストの迷いのない筆運びに感銘を受けた」「学生ではなかなか体験できない、企業との直接のやり取りによる物作りも良い体験になった」との声があった。TKFの深沢隆夫理事長は「今後は障害者の人にもお金がしっかりと回っていく仕組みを構築し、真のバリアフリー社会の創出に努めたい」と同様の取り組みを継続する考えを示した。