帝人フロンティアはヘルステックベンチャーのFiNC(フィンク)テクノロジーズ(東京)と共同で、睡眠の質を評価・アドバイスする睡眠サービス「スリープコンシェルジュ」を開発し、提供を始めた。帝人フロンティアが新たに開発した睡眠センサー「マトウスSS」で体の動きを解析し、フィンクアプリとも連携させる。
美と健康に特化したオンラインショップのフィンクモールで、マトウスSSを使った専用デバイス(1万9800円)を3月1日から販売。購入者にはフィンクが開発したスマートフォン向け専用アプリを無料で提供する。
デバイスは使用時には電源接続がいらず、フル充電で1カ月使用可能。ウォッチ型のように体に装着せず、帯状のセンサーを寝具の下に設置し、圧電素子によって体動情報や生体情報を計測できる。睡眠時間、心拍、入眠時間、温度、有効睡眠率、呼吸、寝返り、睡眠サイクルの8項目を測定し、アプリ上でスコアやグラフに表示される。
今後これらを解析し、専門家が監修したアドバイスを提供するなどの活用も視野に入れる。ヘルスケアアプリのフィンクアプリとも連携、食事情報などとの解析も行う。対象は一般消費者、企業向けどちらも狙うが、特に企業向けは類似のサービスがなく、従業員の就業改善につなげるツールとして訴求する。
両社は18年に業務提携し、帝人フロンティアがフィンクの第三者割当増資を引き受けて資本参加している。これ以来、睡眠サービスの具体化に向けて共同してきた。帝人フロンティアは18年に帝人フロンティアセンシングを設立してウェアラブル製品の開発を強化し、マトウスSSはモーションセンシング、バイタルセンシングに次ぐ三つ目のウェアラブル製品となる。
