《ニュースの顔》田村駒社長に就任する堀清人さん

2023/05/16 13:00 更新


堀清人さん

 植木博行社長から打診されたのは昨年11月。「最初はピンとこなかった」が現在社長を務める住宅関連資材の田村駒エンジニアリングと比べて「規模、社員数が異なり、責任の重さをひしひしと感じている」。6月23日付で代表取締役社長に就き、植木博行社長は代表取締役会長に、市川政彦代表取締役会長は相談役になる。

【関連記事】田村駒のアパレル製品事業、東南アジアシフトを加速 顧客ニーズに幅広く対応

 20年前、田村駒の衣料品事業の主軸は大阪と名古屋、岐阜で東京が手薄だった。それを当時部長を務めていた営業部署を丸ごと東京に移し、アパレル、SPA(製造小売業)を開拓。現在の屋台骨を築いた立役者だ。「このような思い切ったことを大胆にやれる人物」と植木社長はその手腕を評価する。

 大事にするのは、「物作りをベースにした差別化戦略」。「物作り、生産背景をしっかりと確立できたところが収益を上げている」。田村駒エンジニアリングでは、黒田工業に続き、鉄骨加工業の小副川建設を買収し、物作り力を武器に非住宅関連事業を強化する。こうした取り組みは生活関連資材でも進む。

 繊維でも「欧米のオーダー次第で縫製キャパシティーが確保できないなどでは事業に大きな影響が出る。顧客や物作りのパートナーとしっかりと話し込み、スペースを確保するなどで安定したブレない生産背景を様々な国で確立する」と足場を固める。「コア事業である繊維の周りに住宅関連や生活資材関連など柱をいくつも作り、グループ会社と相乗効果を高めてグループ経営を進める」と現場の要望を聞いて様々な施策を素早く打ち、成長を目指す。兵庫県出身、61歳。

(淳)



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事