タビオ越智勝寛社長「結果オーライの年だった」 OMO、パルス型消費への対応強化へ

2023/12/08 12:00 更新有料会員限定


タビオ越智勝寛社長

 「結果オーライだった23年。〝勝ちに不思議の勝ちあり〟の年だった感がある」と言うのはタビオの越智勝寛社長。上期(3~8月)は増収大幅増益。通期もおおむね計画通りに推移しており、収益体質が固まってきたのは確か。ただ、リアル店舗でのインバウンド(訪日外国人)需要が想定以上に貢献した半面、原糸の確保難による商品不足や売り逃しもあった。国内EC事業も上期は8%減と伸び悩んだ。

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職人を確保・育成

 最重点課題であるOMO(オンラインとオフラインの融合)戦略を進めるなかで、ウェブ・SNSで情報発信を積極化。同時に〝バズり〟による「パルス型消費」が増加した。国内生産が大きな武器になるとはいえ、これに対応する生産体制の強化は喫緊の課題でもある。「原糸の安定供給という面では、ナイガイとの提携による発注量の増加、糸商のリスク軽減が期待できる」。ニッターの基盤整備も重要だ。特に人手不足が鮮明になり、ニッター職人の確保・育成は業界全体の大きな課題である。昔気質の職人が軸になる体制から、若手がチームを組んで開発・生産できるような新たな仕組み作りを急ぐ。「自らニッターを回りながら対策を進めていきたい」とする。

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