ストライプインター、中国事業撤退 「セブンデイズサンデイ」も終了

2020/06/26 11:15 更新


 ストライプインターナショナルが事業リストラを加速させている。6月30日に「アースミュージック&エコロジー」など自社ブランドの中国販売から撤退、10月には国内ファミリー向け業態「セブンデイズサンデイ」を終了する。

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 中国市場からの撤退は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で営業停止となり、売り上げが激減したことが原因と現地メディアが報道している。

 セブンデイズサンデイは「イーハイフンワールドギャラリー」に次ぐ事業整理。現在国内SCで45店を運営。このうち26店は業態転換し、19店は閉店する。ブランド事業活動は7月末で終了し、26店は「アメリカンホリック」「クラフトスタンダードブティック」に10月までに転換する。

 同業態は12年にスタート。当時人気だったアウトドア・カジュアルテイストをレディス・メンズで打ち出し、一時は全国SCに77店まで広がったが、ここ数年はレディスを中心にテコ入れを繰り返していた。

 中国は11年に進出。一時は店舗数100超まで広げたが、小型店だったため海外大型ブランドとの競合で苦戦。17年にブランド集積大型店「アースミュージック&エコロジートウキョウ」を軸に切り替えていた。18年にアリババ(東京)と戦略的パートナーシップを締結し、中国でECと店舗のデータを統合したビジネスモデル「ニューリテール」戦略も推進。20年度事業計画では、東南アジアと中国市場の出店強化を進め、中国ではFC店を出す計画を立てていた。

 同社は立花隆央新社長体制となって、赤字事業を中心に大胆な事業整理を進めている。コロナ禍という非常事態もあるが、前社長体制でのインスピレーションやビジョン優先から転換し、収益や融資を見据えた現実路線が進められているようだ。不採算ブランド廃止以外に、16年度経団連社内報審査総合賞を受賞した動画社内報「ストライプTV」も取りやめている。

 海外事業は期初にフィリピン進出も発表していたが、そうした海外展開は大幅修正される。ただ、海外店舗撤退は、ジーユーが8月めどに韓国3店舗を閉鎖するなど、コロナ禍での店舗販売不振で実店舗コスト削減が迫られているという背景もある。



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