スノーピーク、キャンプ場事業を強化 25年までに直営1000サイトを見込む

2024/04/26 06:27 更新


栃木県鹿沼市のキャンプ場は温浴施設も設け、快適に過ごせる

 スノーピークが、国内キャンプ場の開発・運営事業を強化している。25年までにキャンプ場の直営サイト数を計1000とするのに続き、28年までにはさらに1000サイト追加する。地域資源を有効活用し、モノとコトの両面で「地方創生」に挑み、ブランドの価値向上を狙う。

【関連記事】スノーピーク 栃木に関東初のキャンプ場を開設

 同社は全国47都道府県で、高規格直営キャンプ場を開設するプロジェクトを進めている。22年に新潟本社敷地内にあったキャンプ場を拡張し、23年には福島県天栄村、岩手県陸前高田市などに施設を作った。ブームで増加したキャンパーの受け皿と快適に遊べる体験価値を提供し、ロイヤルカスタマーを創出する。

 高井文寛専務取締役は「キャンプ場の予約の取りにくさは改善傾向だが、人気の高規格施設は混雑が続き、需要は大きい。今後もキャンプ場を増やす」と話す。

 24年も計画は順調に進む。4月13日に栃木県鹿沼市に関東初の直営キャンプ場をオープンし、27日には宮崎県都城市にも開設する。

 キャンプ場の開発に際しては、地元との協業も重視し、地域活性化につなげる。鹿沼市の施設は、地元事業者が運営するそば屋を導入。市外にあまり流通しない上南摩町産のそばを提供する。今後は地域の企業と組み、近隣の観光地を巡るレンタルサイクルツアーなどを企画する。

地域の事業者の蕎麦屋を誘致するなど地方との関係作りを強化している
レンタルサイクルツアーといった地域の魅力を感じられるアクティビティーも増やす

 「拠点があり自社の社員がいれば、そこはスノーピークにとっての〝ローカル〟だ。地域と一緒に商品やサービスを開発できる」。名産品や伝統工芸を取り入れたギアや食品などを企画し、全国で販売することで現地に来られない顧客にも土地の魅力を知ってもらう施策を増やす考えだ。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事