人工知能を使った買い物支援アプリ

2014/10/08 11:08 更新


 テクノロジーとファッションをつなぐスタートアップ(ベンチャー企業)、カラフル・ボード(渡辺祐樹CEO=最高経営責任者)は、人工知能(AI)を使ったファッション商品のキュレーション・買い物支援アプリ「センシー」を開発した。

 10月中にサービス開始予定。「好き」「欲しい」といった感覚をAIに覚えさせることで、AIが好みに合った商品やそれを販売するサイトを探し出して紹介する。センスという言葉にできない感性を、数値に置き換える試みだ。

 「ネット上の情報は爆発的に増えており、商品を探し出すことは今後更に困難になる」(渡辺CEO)。特に、ファッション商品は言葉での検索が難しく、検索しても欲しい商品にたどり着けないことが多い。

 そこで、色や価格、新しさなど50の変数を設定し、その組み合わせによってセンスをアルゴリズム(数式)として再現。思い通りの商品との出合いを手助けする。共同研究した千葉大学とともに、同技術で米国に特許出願済み。他者のAIとつながることで、他者のセンスで買い物を楽しむことも可能と言う。

 ユーザーを各社のネット販売サイトに送客することで報酬を得るほか、各社のサイトにAIを組み込み、商品提案に生かすことにも対応する。AIは「パーソナライズの精度が高く、ファッション分野の提案に向いている」。

 ユナイテッドアローズやマッシュスタイルラボなど数社が参加を予定する。「これまでネット販売を大手モールに頼っていた企業が、自社サイトへの集客やブランドを知らない客へのアプローチ法を考えるようになっており、関心は高い」と言う。



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