緊急事態宣言明けの初の週末にサステイナブル(持続可能)な視点での新しいナイトマーケット「渋谷夜市」が東京・渋谷のミヤシタパーク屋上で開かれた。主催は渋谷原宿ファッションフェスティバル実行委員会とワンオー。渋谷、原宿で街フェスを行ってきた同実行委だが、今回はファッションやイベントのあり方を見つめ直しての企画となった。
(中村維、友森克樹)
未来への一歩
「2050年のカーボンニュートラルのときの僕らの暮らし方をテーマに据えようと思っていました。でも、50年先のイメージはわきにくいと思い、〝プレイフォートゥモロー〟。まずは明日の未来からに変更しました」と渋谷原宿ファッションフェスティバルプロデューサーの松井智則ワンオー社長。会場には、テーマに賛同した約60ブースが出展した。
「ロボット金魚すくい」というユニークな出し物でブースがにぎわっていたのは「ビューティフルピープル」。リアルな動きを見せる金魚もポイも、ブランドロゴの入ったオリジナルだ。景品はコロナ禍で販売時期を逃してしまった商品や、仕様変更などでB品になったアイテム。「SDGs(持続可能な開発目標)の観点から、B品の扱いが難しくなり、先に進みづらいことが出てきた。けれど逆に、できないというハードルを超えて楽しめることがあったらいいと思って」とデザイナーの熊切秀典さん。