千趣会が抜本的構造改革、新社長に梶原取締役

2018/10/26 16:52 更新


 千趣会は26日、主力の通信販売事業の業績回復には抜本的な構造改革が必要と判断し、経営体制の刷新、希望退職の実施、資産の処分などを実施すると発表した。11月1日付で梶原健司取締役が社長に就任し、星野裕幸社長は顧問となる。

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 急速なECシフト、新しいビジネスモデルの企業との競争激化で業績が大幅に悪化していることが理由だ。18年12月期連結業績は売上高1125億円(前期比10.7%減)、営業損益は60~70億円の赤字、経常損益は60~75億円の赤字、純損益は90~103億円の赤字を見込んでいる。

 事業規模の適正化では、商品型数を削減し、ベルメゾン事業では今期中にセールなどで在庫を削減する。組織・人員では社長交代のほか、取締役の人数減や役員報酬の減額を実施。45歳以上の正社員と全契約社員を対象に280人の希望退職(退職日は12月31日)も行う。大阪本社は売却し、各部門やグループ会社の拠点を新本社に集約する。

 ビジネスモデルの再構築では、カタログ起点のアナログ・デジタル連携型集客モデルを構築し、デジタルマーケティングやウェブ接客を進め、国内外のECモール出店やBtoB(企業間取り引き)事業を拡大する。

 新たな中期計画は19年12月期~21年12月期とし、構造改革は19年12月期におおむね完了させ、20年12月期に黒字転換、21年12月期に連結売上高920億円以上、営業利益40億円以上を目指す。


 梶原 健司氏(かじわら・けんじ)

 88年入社、09年執行役員、10年ベルメゾンネット推進室長、14年ファッション事業本部長、15年取締役執行役員となり、17年1月から東京本社代表、事業開発担当。57歳。

梶原 健司新社長


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