【センケンコミュニティー】《社長室探訪》岡崎博之丸安毛糸社長

2014/04/08 14:41 更新


ニットの温かみを空間にも

後ろの企業理念は、書家の友人書。他にも舞台美術の友人に作ってもらったアンティーク風暖炉など、幅広い交友関係が伺えます。経営関係のセミナーで知り合うことが多いそう
後ろの企業理念は、書家の友人書。他にも舞台美術の友人に作ってもらったアンティーク風暖炉など、幅広い交友関係が伺えます。経営関係のセミナーで知り合うことが多いそう

 「正直使い勝手は悪いんですよね」。社長室にあるアンティークの棚に手をかけて笑うのは、ニット糸販売・ニットOEM(相手先ブランドによる生産)を手掛ける丸安毛糸の岡崎博之社長。それでも使い続けるのは「この空間を壊したくないから」と話します。

 「オフィスは商品の表現の一つであり、商品価値の一部」と岡崎社長。20年前に東京・両国に移転した際、オフィスをニットの温かみが感じられる空間にしたくて、家のような作りにしたそうです。インテリアは、木のぬくもりにニットとの共通性を感じて、アンティークに統一。社長室にも同じ空間を求めました。

 室内は、50年代の欧州の重厚な机や収納棚、米国で買い付けた30年代のレトロな人形が並びます。一見仕事場とは思えないたたずまいは、パソコンなど冷たさを感じる機械類をなるべく隠しているから。壁には、会長であるお父様が描いた絵がずらり。暖かい色味の風景画や、会社をイメージした静物画が、空間の演出を手伝います。

 こだわりは香りにも。伊フィレンツェで800年の歴史を持つサンタマリアノヴェッラのポプリを愛用し、社長室と各フロアに散りばめています。「匂いは記憶に残りやすい。この香りで当社を想起してほしい」とのことです。

 社員の話を聞くのが好きで、仕事の多くを下階のデスクで行うため、社長室にいることは少ないとか。在室中は、社員が入りやすいよう扉を開けたままにしているそうです。



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