21年の国内SC数 3年連続で減少 大型施設の開業は続く

2021/12/24 06:27 更新


 日本ショッピングセンター協会によると、21年末時点での国内SC総数は速報値で3182施設となった。3年連続減で13施設と2ケタ減になった。

 今年はアミュプラザくまもと、セブンパーク天美などのほかイオンモール名古屋ノリタケガーデンと同社初のオフィス複合もあり、24施設が開業している。19年が46施設、20年でも40施設だったことから比べても開発にブレーキがかかった。その一方で閉鎖などが37施設あったことから総数が減っている。しかし、閉鎖などのうち20施設は建て替えなどで商業施設として再スタートする予定で、SC数を「単年度で見ることがますます難しくなっている」とする。21年に開業した中でもイオンモール川口、イーアス春日井などは建て替えなどによるもの。21年に開業した施設を立地で見ると中心部が1(前年は6)と激減、周辺部は23(35)となっている。店舗面積が3万平方メートルを超えるものは6で、19年、20年と同数だった。平均店舗面積は2万1424平方メートルと20年の1万6917平方メートルを大きく上回り、この5年で最大となっている。小型の開発が手控えられ、大型は継続された形だ。

 22年の開業計画数は31施設となっている。現時点で21年を上回るが、開業延期の可能性も残り、開業数が回復するかは見通せない。ただ、三井不動産が4月にららぽーと福岡、8月に東京ミッドタウン八重洲、秋にららぽーと堺を開ける計画で、秋のイオンモール土岐(岐阜県)といった大型施設がある。さらに春のイオンモール八幡東田プロジェクト(北九州市)、秋のふかや花園プレミアム・アウトレット(埼玉県深谷市)とアウトレットモールも二つ含まれる。また、4月のカメイドクロック(東京都江東区)とエキソアレ西神中央、秋のイケウチゲートビル(札幌市)など建て替え、業態変更も多い。

 再開発関連もあることから中心部の開業は増えそうだが、周辺部の大型施設開業の動向が続きそうだ。



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