ラウンドアバウト「印」 店ごとの魅力で増収

2019/06/19 06:25 更新


 ラウンドアバウト(大阪市)のセレクトショップ「印」が、コンセプトにとらわれない個店ごとの店作りで売り上げを伸ばしている。既存の6店(アウトレット除く)は18年に続き、今年も増収で推移している。4月には京都にメンズ、レディスの路面店を開いて8店になった。

 印はメンズが主力で関西を中心に店舗展開。店舗ごとに立地や客層を見据えた品揃えにして各店の個性を重視している。

 店長らに仕入れの権限を持たせ、新しい提案にも意欲的だ。商品の店間移動など機動力を生かし、店頭の鮮度を高め、消化率の向上につなげている。複数の店舗を回り、品揃えの違いを楽しむ固定客もいる。

 4月には京都で二つの新店をオープン。六角通りにあった男女向け「印マスマティックス」を閉め、メンズ、レディスそれぞれで新しい提案を目指した。メンズはあえて服屋の少ない繁華街を選択、レディスは久々の単独店になった。

 メンズの河原町龍馬通店は、アパレル店の集積する河原町通の西側とは逆の東側に開いた。店舗面積は約130平方メートルで、木の格子とステンレスのように相反する素材を組み合わせるなど独自の店舗デザインにした。

 オリジナル商品はほとんど扱わず、「クオン」「Nハリウッド」「サスクワッチファブリックス」などのセレクトを軸にした品揃えで、一つひとつのブランド・商品がじっくり見られる店作りにした。商業施設内の店ほど効率は重視せず、のんびりと楽しめる店にし、印の新たな一面を見せることを狙った。

 レディス「印・サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム」は、京都バルの近くに約50平方メートルで開いた。なんばパークスやヌー茶屋町プラスにある店はメンズ・レディス複合型だが、メンズの方が強い。レディス単独店で女性への提案に磨きをかける狙いがある。

4月にオープンしたメンズの路面店。「ゆっくり楽しめる店」を狙った作り


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