長い歴史の中で、時流にも対応しながら客からの共感や支持を得ている「ロペ」。だが、大きな環境の変化に苦戦する場面はもちろんあった。それでもブランドの根底となる上質さやフレンチテイストはぶらさずに、ブランディングやMDの再構築に取り組み続けている。そして、コロナ禍で大きく変化した環境を機に、56年目を迎えた24年春夏からのリブランディングで、さらに進化させている。
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カジュアル化で苦戦
社長の佐々木進は「ロペは上質さや上品さが一番変わってはいけない」と強調する。だが、90年代以降、市場ではカジュアル化の大きな流れを受け、衣料品に低価格の波が押し寄せた。また、バブル崩壊や08年のリーマンショックでは、経営環境も厳しくなった。ファッションや消費者の購買動向なども大きく変わった。価格競争に陥り、本来の姿ではない商品により、売り上げがじりじり下がる時期もあった。
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