創業66年のジュンで、最も歴史の長い「ロペ」。佐々木忠(現会長)は「あまりに注目され、特定のイメージが定着すると、環境変化などに対応できずに残れない。日本で一番にならなかったことが良かったのかも」と笑う。00年に社長に就任した佐々木進もロペのフレンチベースなテイストをぶらさず、環境や消費者ニーズにも対応しながら基幹ブランドとして確立させていった。
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企画チームの強い思い
ロペは、働く女性に向けた上質な服として、普段着感覚の服とともに、〝ハレの日〟に着用するファッションブランドとしての位置付けを高め、さらに支持を広げていった。一方、80年代後半から90年代初頭のバブル期のトレンドはボディーコンシャス。市場には同じようなテイストの服があふれ、企画するアパレルメーカーも多かった。
そんな中でもロペは、あくまでフレンチベースという基軸をぶらさなかった。上質な生地使いと物作り。そうしたブランドポジションを確立し、セレモニーなどのニーズも取り込み、顧客を獲得していった。進は「常に原点を忘れない」ことが、時代が変わっても支持されている大きな要因と見ている。
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