福島県産米使った合成皮革でアパレル開発 美少女図鑑、コバオリ、MA3.0が共同プロジェクト

2023/06/30 10:59 更新


米由来の合成皮革で社会課題を解決

 福島県産の米などを使った国産の合成皮革「ライスレザー」を使用したアパレル商品開発プロジェクトが始動した。地域密着型メディア『美少女図鑑』と全国の女性の活躍をウェブ3.0のサービスで支援するMA3.0(エムエースリー)、ライスレザーを開発するコバオリの3者が共同プロジェクト「YUA MA3.0 ライスレザーファッションプロジェクト」を開始した。「美少女図鑑アワード2022」でグランプリの菅原夕亜さんのアバター着用衣装をサステイナブル(持続可能な)素材で実物アイテム化して販売するもの。参画アパレルメーカーを募っている。

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 ライスレザーは服飾副資材などを扱うコバオリが開発した米由来の日本発国産合成皮革。食用に適さない古米や米菓メーカーなどで発生する破砕米など、飼料としても使用されずに廃棄されてしまう米を、新技術でアップサイクルした「ライスレジン」を原料の一部に使用しているサステイナブルな合成皮革。ライスレジンの原料となる米は休耕地や耕作放棄地なども活用して作られ、農業や地域活性化を支援し、社会課題の解決に貢献している。

 多くのサステイナブルな合成皮革が海外製なのに対して、ライスレザーは日本で製造しているため、輸送時の二酸化炭素排出量や輸送コストの削減につながる。ライスレザーは非食用米の使用でフードロス削減にもつながる。添加物についてもバイオマスなどのこだわった原料を使用しており、総合的に環境への負荷が低い。

 プロジェクトは、「美少女図鑑アワード2023」のキービジュアル撮影にモデルとして参加した菅原さんが、「ウェブ3.0のサービスで世界中の女性の活躍を応援する」というエムエースリーの活動趣旨を聞いて感銘を受け、自らもアバターになって活動を広げたいとの意向もあってスタートした。

 菅原さんが「なりたい自分」のアイデアと、地元である福島県への思い、福島の女の子たちの元気と輝きを発信していきたいという福島美少女図鑑の思いも込められたアバターを制作。23年3月開催の「美少女図鑑2023」でアバターのビジュアルを、5月に開催した「美少女図鑑コレクション2023春夏」で、プロジェクトの全貌(ぜんぼう)を発信して話題を集めた。今後、菅原さんのアバター「YUA」の活動を応援するNFT(非代替性トークン)限定会員証と作品の販売を開始する。また、アバターやアパレル製品の制作などに挑戦する菅原さんの取り組みをSNSやドキュメンタリー動画で発信する。

 美少女図鑑は、〝街に美少女を増やそう〟というコンセプトのもと、全国各地にいる美少女を被写体として02年に創刊したフリーペーパー。過去には二階堂ふみ、黒島結菜、馬場ふみか、桜井日奈子ら数多くの女優やタレントを輩出してきた。

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