鉱物を利用した遠赤外線の血行促進作用で疲労回復効果をうたうリカバリーウェア。その流通のルールが厚生労働省によって整備された。現状は、適切ではないにもかかわらず一般医療機器(クラス1)として消費者に向けて広告・販売されていた商品が少なからずあり、市場で混乱を招いていた。これに対し、厚労省や医療機器業界は同類のリカバリーウェアを想定した「家庭用遠赤外線血行促進用衣」(一般的名称)のカテゴリーの新設と、その定義、業界の自主基準を作った。今後1年かけて、リカバリーウェアが適切に流通されるよう整理整頓が始まる。
(小堀真嗣)
リカバリーウェアは健康志向や効率的な休息への関心の高まりを背景に認知が広がり、この10年ほどで商品開発・訴求するアパレル企業が増えてきた商品カテゴリーだ。そのうち問題視されていたのが、鉱物を繊維に付与する加工を行い、発せられる遠赤外線による血行促進作用で筋肉のこりの改善など疲労回復をうたい、一般医療機器として消費者に販売されていたウェアなどの製品類。それらの商品が一般医療機器の「温熱用パック」(一般的名称)として、PMDA(医薬品医療機器総合機構)へ届け出、製造販売されていることが長らく問題になっていた。
不適切な届け出放置
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