ファッションの商売を左右する要素には、三つの「気」があると言われています。
今回は、その三つの「気」について、繊研新聞がどのような報道を行っているか、ご紹介します。
三つの気の1つ目は「景気」です。生活必需品である以上に、趣味や嗜好の要素が多い、ファッションの消費は、他の消費財と比べても、景気の浮き沈みに左右されやすい商品分野です。そうした景気動向と連動したファッション消費と景況の見通しについて、繊研新聞社では、こんな報道をしています。
毎回、繊維素材・副資材メーカー、加工、商社など川上企業、アパレル・卸売り企業、ファッショングッズ、百貨店やGMS、専門店など小売業、ディベロッパーと、ファッション業界を構成する主要企業100社以上にご協力をいただいています。
ファッションビジネス景況・消費見通し調査は、2010年に開始し、以来、四半期ごとに実施し、直近四半期のマクロ景気が改善しているか、或いは悪化しているか、その中でファッション消費は「良いのか」「悪いのか」、それぞれ、今後どうなると見ているかについてファッション企業に直接聞いています。
2つ目は「人気」。トレンドやヒット商品のことですが、これについて繊研新聞では、消費者がこれから買うファッション、そのシーズン売れた、人気商品について、こんな報道を行っています。
パリ、ミラノなど欧州で開催されるコレクション報道は専任記者を派遣し、毎回、徹底報道、加えてトップトレンドをキーワードごとにまとめた解説記事を、春夏は11月、秋冬は4月に集中掲載しています。
そして市場で実際に売れた商品は何だったのかについても、
売り場の定点観測を百貨店キャリア、専門店レディス、チェーン専門店レディスヤング、専門店メンズ、スポーツライフスタイルと、商品分野ごとに毎月掲載。
他にも、
7月と12月にはそれぞれ春夏、秋冬のシーズンのヒット商品をランキング形式で振り返る企画をレディス、メンズそれぞれで掲載しています。
最後、三つ目の「気」とは天気のことです。
毎月、前月の小売商戦の結果を掲載していますが、例年、春先、気温が上がらないと春物が売れず、秋口、涼しくならないと単価の大きいアウターが動かない、など気温や天気の変動はファッションの売れ行きに大きく影響します。
そこで、実際に繊研新聞社では、年初に旧暦カレンダーを掲載し、1年間の大まかな天気予測を行っています。
旧暦は明治時代まで日本で使われていた暦で、クラボウ元常務で旧暦研究家の故小林弦彦さんが繊維・ファッション業界での活用を提唱していたものです。
詳しい仕組みの解説はここでは割愛しますが、旧暦カレンダーは1年の長さが異なる新暦と旧暦を重ね合わせてあり、それぞれの月のズレを見ることで、その年の四季の移り変わりのタイミングがある程度予測できるようになっています。
90年代後半から毎年、掲載してきた旧暦カレンダーは、個店専門店を中心に熱心なファンも多く、自店の品揃えを変えるタイミングに活用している経営者もいるそうです。
ファッションビジネスを左右する3つの「気」に関する詳細な報道が読める、繊研新聞。この機会に是非、購読のお申し込みをお願いいたします。
▼▼▼