実店舗の要点① 〝ニューノーマル〟の環境下で何をすべきか(ソリッソ代表・森下きみお)

2024/02/20 14:00 更新


フィジカルな店舗でしか得られない体験

 初めまして、リテールコンサルタントの森下きみおです。コロナ禍以降、ファッションビジネス、とりわけ店舗の環境は大きく変わりました。このコラムでは〝ニューノーマル〟といわれる現在の店舗環境と取り組みについて解説します。

買い物環境の変化

 お客さまの買い物環境が大きく変わりました。リモートワークや巣ごもりで通販の購入機会が増加しています。ある会社では、コロナ以前はECの売り上げ構成比が10~15%程度だったのが、コロナ以降は30%近くまで伸びたそうです。

 店舗休業の間、店舗スタッフはSNSなどを通して情報発信に努めました。インスタグラムやスタイルスナップによるスタイリング画像、ユーチューブなど動画で自身の着用体験談などを発信しました。商品の詳細がお客さまに伝わりやすくなり、直接商品を確認しなくても買い物できるようになりました。外出を控えたり、ECに不安があったお客さまが来店しなくても安心して通販でまかなえるようになったのです。

ニューノーマル時代

 前述のように、EC売り上げは総じて伸びてはいますが、フィジカル(実店舗)でのショッピングを希望するお客さまも多く存在します。店舗に来店して買い物される来店動機が変化していることに注目してください。以前の買い物は、ショップが集まる街、百貨店やSCなどを回遊し、気に入ったものが見つかれば購入するスタイルでした。

 最近はインターネット、SNSで見つけた商品を深掘り(サーチ)して情報収集をし、十分に下調べして購入するスタイルに変化しています。調べたこと以外にお得な情報はないかを自分の目で確認したり、スタッフに教えてもらったりしています。そう、フィジカルでしか体験できないことを店舗に求めるのです。

情報を体験に変える

 情報収集したお客様は、スタッフが知らないことをご存じの場合があります。スタッフは接客による会話のなかで、お客さまが持っている情報を整理していく必要があります。情報整理をしてお客さまの求めているニーズ(商品)にプラスアルファを提案することでショッピング体験の満足度を向上させられます。

 「ここに来て良かった」「この人に担当してもらって良かった」という印象が残る買い物体験は実店舗でしか味わえません。デジタル隆盛の時代だからこそ、人の温かみを感じられるアナログな対応が武器になることを再度認識してください。

(ソリッソ代表・森下きみお)

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