ラメ糸使いの三重織りで光沢に加えふっくらとした手持ち感も（スフェット・エ・コンビエ）
24～25年秋冬に向けた国際素材見本市プルミエール・ヴィジョン（PV）パリでは、ツイードや刺繍などを生かしたぬくもりのある光沢が目に付いた。ボタニカルをモチーフにした色柄やテクスチャーのほか、ウールやカシミヤといった獣毛混素材の引き合いも強まっている。
（パリ＝三冨裕騎、写真＝新村真理）
【関連記事】24～25年秋冬PVパリ 黄土色やオレンジ、グレー、グリーン 自然の色の強さを表現
ギラギラした光ではなく、クラフト感をミックスしたものや、繊維本来が持つ上品な光沢、シャンブレーのような陰影が印象的だ。刺繍・レースのソルスティスは、レースと刺繍を組み合わせ、クラフト感のある光沢を表現。ラメ糸を用いたリバーレースの上から全面を覆うように意匠糸で幾何学模様の刺繍を施した。シルク織物主力のスフェット・エ・コンビエは、シルク・ポリエステル・ナイロン交織の三重織りを提案。ラメ糸で光沢を表現しつつ、三重織りならではの立体的で軽やかな空気感を演出した。合繊染色加工のマジョッキは、顔料デジタルプリントと組み合わせた再起反射素材をファッション用途に提案。玉虫調に柄が加わり、さらに奥行きのある見え方だ。
