24~25年秋冬PVパリ 黄土色やオレンジ、グレー、グリーン 自然の色の強さを表現

2023/07/06 07:59 更新


新設のインスピレーションフォーラムではテーマ別に350点が展示された(写真=新村真理)

 【パリ=三冨裕騎】7月4日に開幕した24~25年秋冬に向けた国際素材見本市プルミエール・ヴィジョン(PV)パリ。インスピレーションフォーラムでは、太陽や木、葉っぱ、苔(こけ)といった自然からインスパイアされた色柄が目立った。キーカラーは、イエロークレー(黄土色)やオレンジ、グレー、オパールグリーンなど。赤と緑など補完し合う色の組み合わせも提案し、コントラストや調和が生み出す美しさを表現した。

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 太陽や自然をモチーフにしたテーマを軸に据えた理由についてデゾリナ・ズーターPVファッションコーディネーターは、「今は不確実で非常に困難な時代。意義がある具体的な存在に、自分自身のルーツやアイデンティティー、本質を見いだそうとする動きが強まっており、その一つが自然。自然のあり方を、よりポエティックな視点で見ることが、意義の追究につながる」と語った。併せてニューエレガンスといったテーマも提唱。一見すると地味だが、過剰とも言えるクオリティーの高さが、本質を求めるトレンドにマッチすると見る。「品質の高いものを長く着られることも重要」と指摘した。

 キーカラーの一つであるイエロークレーは、光に照らされる大地の色であり、オレンジや緑と同じく自然を思わせる色合い。光と影、補色のコントラストによる調和や融合といった要素を思わせる。グレーやニュートラルな色を揃えたカラーチャートも提案し、「主張の強い色だけでなく、長く着られるニュートラルなカラーであることも大事」とした。

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