24年プレスプリング&リゾートコレクション ソフトテーラーリング軸にぬくもりプラス

2023/06/30 06:25 更新会員限定


 11月から年末にかけて発売するニューヨークの24年プレスプリング、リゾートコレクションはソフトテーラーリング、ユーティリティー、スポーティーといったスタイルが目立つ。そこにぬくもりや遊び心を加えて、リラックスした気分を表現するデザイナーが多い。柄は、自然から着想したものとアニマルプリントが広がっている。

(ニューヨーク=杉本佳子通信員)

 「ガブリエラ・ハースト」のリゾートコレクションは、古代ローマ人が古代ケルト人に押しやられていた時代に思いをはせた。当時のローマ人たちにとって脅威的存在だったケルト人社会のドルイド(祭司)に敬意を表した。ハーストは、ローマ人は女性を「子供を産む存在、快楽の対象」としてしか考えていなかったのに対し、ドルイドたちは政治的にも宗教的にも女性を招き入れていたと評す。どこか聖職者を思わせる雰囲気のロングケープ、ボディー全体を覆う襟のつまったロングドレスに宗教的イメージが見え隠れする。アシンメトリーに流したプリーツ、タックをたたんで量感を出した袖で造形的な美しさも見せた。

ガブリエラ・ハースト
ガブリエラ・ハースト

 「プロエンザ・スクーラー」のプレスプリングは、都会の知的な大人の女性に似合いそうなコレクション。マニッシュで実用的なソフトテーラーリングとシンプルで官能的なドレスが目を引く。デニムのような質感のウールツイルはストレッチ性をもたせ、パンツスーツに仕立てる。ウールのジャケットは、レザーのシャツカラーを取り外してノーカラーのジャケットとしても着られる。着方しだいで肩や首筋のラインを変えられるオフショルダーのドレスは、ダブルクレープまたはバターのような手触りのレザーで仕立てた。同様のレザーで仕立てたバッグは、ふわっとしたシェイプが可愛い。

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