【パリ=小笠原拓郎、青木規子】24~25年秋冬パリ・ファッションウィークは、ドレスもアウターもヒップを隠すくらいのミニ丈がトレンドの一つとなっている。足を大胆にのぞかせるかサイハイブーツとスタイリングするか。重心高めのバランスで、定番のベーシックアイテムを今っぽく提案している。
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ヴァレンティノは黒一色のコレクションを見せた。ピエールパオロ・ピッチョーリといえば、その卓越した色のセンスに特徴がある。1月のオートクチュールも、美しい色の組み合わせが際立った。かつてはピンクだけのコレクションをしたこともあったが、この秋冬は黒だけ。異なる素材とテクニックで、黒のさまざまな表情を描いた。
メルトンにダブルフェイスカシミヤ、オーガンディにレース。それらが特性を生かしたアイテムへと仕立てられる。フードの付いたコートは背中がバレルのようなシルエット、テーラードコートやドレスには80年代を思わせるスクエアショルダーパッドを取り入れる。トップがオーガンディやレースの繊細な透け感で、ウエスト部分で生地を変えたドレスもある。イールスレザーはそのストライプ状の切り替えを生かしたセットアップに仕上げる。
上下のアイテムのコントラストもデザインのポイント。フーディーには大胆なスリットスカートを合わせ、スカラップパーツの刺繍のトップには同じスカラップパーツの透ける素材のボトムを組み合わせる。ウエストを大きくカットアウトしたドレスや背中を大きく開けてフリルを飾ったミニドレス、大胆に素肌を強調したドレスも多い。
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