素材3分レッスン・オパール加工

2015/05/04 07:32 更新


プリントで作る透かし模様

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 生地に透かし模様を入れる際の代表的な加工法。宝石のオパールから作られた和製語で、英語の「バーンアウト(burnt-out)」、フランス語の「デボレ(侵食、devorer)」と同意。プリント技術と、セルロース系の繊維が酸によって炭化する性質を生かし、生地を部分的に溶かして透かし模様を作る。

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 トレンドでわかりやすいのが、植物や水玉、チェック模様のレースっぽい生地。フェミニンなものが多いが、カジュアルなカットソーでもロゴや身頃全体を杢調・まだら、ボーダーなどにも応用されている。

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 一般的な加工方法は、酸に弱いセルロース系の綿やレーヨン、キュプラと、酸に強いシルクやポリエステルを複合した生地に、硫酸を混ぜた酸性ののりで模様をプリントし、さらに熱処理することで、綿やレーヨンを炭化させる。それを取り除くと、透かし模様が現れる。

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 2種類の繊維の組み合わせ方は、例えばポリエステル糸を芯にして綿を巻きつける「カバリング」、2種以上の糸を1本に撚り合わせる「合撚」、2種以上の糸をまぜて織る「交織」、わたの段階で混ぜて紡績する「混紡」などがある。毛足の長いベルベットやベロアは、基布(グランド)にポリエステルなどを使い、毛の部分にレーヨンなどを使って、毛の一部を取り除く。毛羽の段差も出せ、3D効果として人気がある。

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シフォンプリーツやチュールと並んで15年春夏もオパール加工のスカートは人気(「ディアクレア」)
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フロッキー加工と似ているが、柄の境目に毛羽や繊維の乱れがある方がオパール加工
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