厳しい春夏市場の中でも、百貨店向けメンズカジュアルブランドでクールビズ対応の高機能ジャケットがヒットしている。オンワード樫山の「ジョセフ・アブード」はセットアップが前年同期比1.5倍の売り上げだった。とくに3月から夏まで着用できる「ライトウェーブ」シリーズのジャケットが3200着を販売する売れ筋で、消化率も80%。軽量・ウォッシャブル・防シワの機能に加え、たてよこストレッチのポリエステルで清涼感があるサッカー調の生地を使ったジャケット(3万9000円)、パンツ(1万8000円)、ベスト(2万4000円)など。
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盛夏対応ジャケットの投入数量は前年比1.5倍。型数を倍に増やし、顧客の選択肢を広げた。月別の打ち出しアイテムを明確にし、売り場の鮮度を保ったことも堅調な売り上げにつながった。4月は綿スラブ糸を使い、ドライタッチでストレッチ性に優れたセットアップ(ジャケット3万9000円、パンツ2万1000円)、5月は撥水(はっすい)・吸水速乾、通気性が高い「エアワッフル」シリーズ(ジャケット2万9000円、パンツ1万8000円)が動いた。
「23区オム」では4月末から投入した超軽量な「ドライクリース」ジャケット(3万2000円)が週150~200着ペースで売れ、累計1900着を超えている。共地のパイピング処理によって一枚仕立てでシャツに近い仕様のため、通常のジャケットの3分の1の約150グラムという軽さを実現した。気軽に羽織れつつ、〝きちんと感〟があり、脱いで持ち運んでもシワになりにくいのが特徴だ。

