使わなくなった日本企業の作業服が海外で人気を呼んでいる。日本リユースシステム(東京、山田正人社長)は、22年10月から提供を開始した企業向けSDGs(持続可能な開発目標)ソリューションパッケージ「古着de(で)ワクチンまごころプロジェクト」の引き合いが強まっている。なかでも使わなくなった作業服の新たな活用の場ということで、企業の利用が増えている。丈夫で高品質な物作りをした日本企業の作業服がカンボジアを中心に広がっており、「作業服」の枠にとどまらない、様々な着用シーンでの需要創出に力を入れる。
(小川敬)
同社は消費者向けの「古着deワクチン」の活動にも取り組んでいる。家庭で不用になった衣類を回収して、開発途上国で販売・再利用してもらうもの。利用者は専用回収キットを購入して古着を送る。購入代金がポリオワクチンの購入に充てられる。10年の販売開始から累計約4352万着の衣類を有効活用し、約521万人分のポリオワクチンを開発途上国の子供に寄付してきた実績を持つ。
古着deワクチンまごころプロジェクトは、企業や団体が気軽にSDGs活動に参加できるパッケージプラン。全3プランあり、利用によってSDGsの九つのゴール達成に貢献できる。利用後には企業・団体の広報活動に活用できる認定書や感謝状などを提供する。