齋藤経産相 能登半島地震で被災の繊維・伝統工芸品、生産再開は半分強 追加の中小企業支援策を検討

2024/01/09 17:00 更新


 齋藤健経済産業大臣は1月9日の閣議後記者会見で、能登半島地震で被災した繊維や伝統工芸品企業の生産再開が他産業に比べて遅れているとの認識を示した。その上で、中小・小規模事業者向けの支援策を拡大する方針を明らかにした。

(有井学)

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 「(国が地方自治体に対して特別の助成措置ができる)激甚災害法」が震災被災地に今後、適用される見込みとなった」ことを踏まえたもの。

 既に経産省は被災した4県(石川、富山、新潟、福井)の中小・小規模事業者を対象に、政府系金融機関を通じた災害復旧貸付や信用保証協会が一般保証とは別枠の限度額で融資額の100%を保証する「セーフティネット保証4号」の適用による資金繰り支援を実施している。激甚災害法適用後は「設備の復旧や追加の資金繰りなどの支援を行う」という。

 齋藤経産相は、「電子部品や自動車など被災地の産業全体の8割超の生産が再開している」とした。ただし、「繊維や伝統工芸品は中小・小規模事業者が多く、影響も大きい。被害が大きかった能登半島北部を中心に、全体の半分弱の生産再開のめどが立っていない」という。そのため、「追加の支援を可及的速やかに行う」方針だ。



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