ナルミヤ・インターナショナルの保有IP（知的財産）「ナルミヤキャラクターズ」を打ち出した、ルミネエストとの協業販促企画が大盛況だ。平成カルチャーのトレンドを背景にSNSで拡散され、連日幅広い年齢層の人が足を運んでいる。館内各階のショップで協業企画の販売を行っており、全館への波及効果も期待される。
（相神優波、山村麻衣子）
「ニュートロ with ナルミヤキャラクターズ ～ウチらの平成がアプデしてカムバ!?～」（2月1日～3月2日）は、「エンジェルブルー」のナカムラくん、「メゾピアノジュニア」のベリエちゃん、「ポンポネットジュニア」のミントくん、「デイジーラヴァーズ」のルッキーの4キャラクターが勢揃いし、グッズ販売やカフェを開いている。
期間限定店は、地下1階の新宿駅コンコースの催事場2カ所（計約35平方メートル）で、物販とフォトスペースを設置。限定のぬいぐるみチャームなどが人気で、初日売り上げは予算比1.5倍、同催事場の単日での過去最高売り上げとなった。
ナルミヤにとって、自社企画、同館での催し、4キャラクターの集積、販促動画や催事場に設置したAI（人工知能）コンシェルジュでのキャラクターのアニメーション化など初めて尽くしの挑戦だった。
館内26店のほか「たまごっち」など計28ブランドとの協業も同時開催し、SNSで各層に広がった。限定店前の通行量の多さも話題拡散につながり、ターゲットとしている女子高生の来店も多かったという。
IP事業のロイヤルティーは今期、前期比2倍を見込む。今後はライセンスアウトやキャラクターの新アート展開、自社企画の期間限定店開催の拡大を掲げる。
回遊効果が表れる
同館テナントへの回遊効果も表れている。協業企画では各ブランドらしさを生かせるよう、4キャラクターのスタイルの制限を比較的緩めた。
「レトロガール」（4階）は、ナカムラくんを前面にあしらったセーターなどウェアと雑貨の計6型を企画。トラックジャケットとエコバッグは初日に即完売し、2月第1週は全商品で予算比2倍となった。完売品は倉庫から取り寄せて対応した。幅広い年齢層の新規客獲得につながったという。
