「ナオキ・タキザワ」は15年ぶりの単独ファッションショーを今秋、中国・北京で行った。天女の羽衣のように透明なドレス、水彩画のような無染友禅のドレス、刷毛(はけ)染めのドレスなど、日本の伝統技術を盛り込んだ新作が揃った。日本の伝統を中国で披露した理由を聞いた。
(青木規子)
ここ数年、取引先の日本のテキスタイルメーカーがどんどん廃業しており、何かできることはないかと考えてきました。LVMHメティエダールが岡山のデニムメーカーのクロキなどと提携したように、日本のテキスタイルは海外では高く評価されています。それなのに、多くの工場が消えていく。
日本の伝統産業のなかで、陶器などはそのままインテリアとして使うことができますが、布はデザイナーが形にしなければ消費者の手元まで届きません。
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