《私のビジネス日記帳》靴を売っているのですが 横瀬秀明

2022/12/21 06:25 更新


 僕の会社は靴を売っているのですが、販売量の約4割はサンダルが占めています。いつの間にかサンダルが増えたのです。「サンダル屋」と呼ばれてもおかしくないでしょう。

 日本の夏の猛暑は、サンダルの着用を加速させましたが、理由はそれだけではないようです。女性はソックスを組み合わせて、少し肌寒い時期にも、暖かな格好でサンダルを履くことがスタンダードなファッションスタイルになりました。男性はビジネスシーンにおいても、ここ数年は「グルカサンダル」が大ヒット。「スーツに履けるサンダル」として認知され、人気上昇しました。グルカサンダルはもともと「おっさん臭い」と言われたサンダルでしたが、今やトレンドの最先端です。

 昭和の時代、サンダルは「だらしない」「貧乏くさい」「ヤンキー」といったネガティブイメージでした。しかし、それは大きく変わったのです。リサーチして分かったのは、サンダルのデザインはもちろん、洋服とのスタイリングが上品になったということ。ビーチサンダルも、スタイリッシュなものがたくさん発表されています。

 ホテルやレストランでは、サンダルを着用しての来店不可が減っています。そして最近は、ムートンやウール、ダウンを使った冬用サンダルが相次いで登場しています。サンダルは夏だけではなくなったのです。

(GMT社長)

「私のビジネス日記帳」はファッションビジネス業界を代表する経営者・著名人に執筆いただいているコラムです。

関連キーワード私のビジネス日記帳



この記事に関連する記事