様々な衣装に着替えて写真が撮れる〝なりきり撮影スポット〟。岡山県には、無料で撮影できる施設がいくつかある。一つは岡山城で、殿様、お姫様の衣装が楽しめる。全国各地の城や殿様屋敷などで数多く見られるポピュラーなサービスだ。
二つ目は児島にある学生服資料館。ジーンズなどと並ぶ県の特産品であり、街には今も有力学生服メーカーの本社が数多く並んでいる。資料館の2階に上がれば、多種多様なサイズの詰め襟、ブレザー、セーラー服を自由に楽しめる。江戸末期創業の老舗、日本被服が営む館だけあって、昔からの資料が揃う1階も面白い。
先日、三つ目の場所を初めて訪れた。瀬戸内海に面した牛窓海遊文化館である。牛窓は古代から瀬戸内海航路の港として栄え、江戸時代には朝鮮通信使の潮待ち港の一つになった。これを縁に、文化館では通信使の行列を再現したジオラマや資料などを展示しており、その前で通信使の衣装を着用できる。
地方の疲弊が言われるなかでも、日本には古代、中世、近現代に至るまで、豊富な歴史遺産が数多く残っている。繊維産地を活性化していく上で、活用できる遺産も少なくないはず。ショップで産地の商品を販売するだけでなく、歴史や伝統文化を学び、さらに体験もできるような施設を増やしていけば、まだまだ街に人を呼び込めるはずだ。
