《めてみみ》物を作りすぎない

2026/09/16 06:24 更新NEW!


 9月11日付に掲載した「スポーツウェア売上高ランキング」が興味深かった。前年比較可能な企業の売上高合計が5期連続の増加となったが、伸び率は鈍化。その一方で経常利益の合計は前年度より4割近く伸びた。

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 象徴的なのはデサント。26年3月期のアパレル売上高は前期比11.9%の減収(本社推定)にもかかわらず、経常利益は29.2%増え、過去最高を達成した。増益は持分法投資利益の増加も影響するが、20年頃から進めてきた日本事業の構造改革の成果が寄与している。

 その改革とは一言でいうと「無駄な物は作らない」こと。「これまで売り上げアップを目指して物をたくさん作ってきたが、たくさん売れ残ってしまって利益の出づらい構造になっていた」。19年6月に社長に就任した小関秀一氏が21年1月の本紙で語ったように、同社は作り過ぎの問題を抱えていた。そこで生産・仕入れ量を大幅に減らしつつプロパー販売を徹底。在庫削減に当初は現場の抵抗や取引先からの不安の声があったというが、トップダウンで改革を断行し、改善が進んだ。社員の意識も変わり、限られた品番で質の高い商品を作り、それを売り切る覚悟を持つようになった。

 「物を作りすぎない」。利益重視の戦略において、実にシンプルな方針に見える。だが、実践できない企業は意外に多いのではないだろうか。



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