森ビルは、11月24日に開業する大型複合施設「麻布台ヒルズ」（東京都港区、延べ床面積約86万1700平方メートル）のメディア向け内覧会を開いた。商業ゾーンは店舗面積約2万3000平方メートルで約150店。24日はファッションを含む94店が開店、来年1月下旬に食物販34店が入る「麻布台ヒルズマーケット」、来年2月以降に「エルメス」「カルティエ」「セリーヌ」「ディオール」「ブルガリ」など海外ラグジュアリーブランド10店がオープンする。
商業ゾーンは住宅棟を含め、全ての建物内に配置する。住宅棟の居住者や施設内の高級ホテル「ジャヌ東京」（来年2月開業予定）を含め、麻布台エリアは高所得層が多く居住し、高所得な外国人宿泊客の来館も見込まれため、高級飲食店やラグジュアリーを中心とした高単価なファッション店が多いが、「価格帯の幅は広げた」。チームラボとの協業によるデジタルアートミュージアム（来年2月開業予定）やアートギャラリーの来館者を含め、「幅広い来街者の取り込みを狙う」。
全体の6割以上の店舗が森ビル施設に初出店する。大半が新業態や旗艦店を含め、館特性に合わせた店装やMDを採用し、独自性と新しさを出す。11月24日にオープンするファッション・服飾雑貨店の大半はタワープラザ2階に集積する。「ユナイテッドアローズウィメンズストア」「キャバン」「ルフィル」「ザ・ストア・バイシー」「ルルレモン」「デンハム」「ル・グランドクローゼット・ドゥ・パリゴ」「セオリー」、ジュエリー「メゾン・ヒロタカ」などが出店する。
3階に家具・インテリア雑貨「ザ・コンランショップ東京」など、4階に京都の書店で、カフェやギャラリーも備えた「大垣書店」などライフスタイル店舗を配置した。全体として1店当たりの面積が大きく、通路も広くし、「ゆっくり買い物できる空間」にした。商業ゾーンの売上高目標は非公表だが、8月8日の記者会見で、森ビルの辻慎吾社長は「六本木ヒルズ以上の坪効率を目指す」ことを明らかにしている。
