キルティング加工の伴装（愛知県蒲郡市）　国内でも数少ない量産型メーカー

数少なくなった国産キルティング加工

　寝具のキルティング加工を軸に、委託加工からOEM・ODM（相手先ブランドによる設計・生産）を請け負い、自社製品まで企画・販売しているのが伴装（愛知県蒲郡市）。「キルティング加工業のプロフェッショナルとして将来は海外市場にも進出したい」（伴紘太社長）とする。

95インチ幅の加工機5台

　伴装は79年創業のキルティング加工の専業メーカー。生地幅95インチ（2メートル40センチ）の広幅の加工機5台を置き、年間40万メートルの加工能力を持つ。国内でも数少なくなった「量産型のキルティング加工メーカー」（伴社長）が特徴だ。

　キルトとは表地と中わた、裏地の3層構造の生地を差し、この三つの部材を重ねて縫製するのがキルティング加工。中わたを複数重ねることで5、6層の特殊キルトも可能だ。国内のキルト加工は通常66インチ幅（1メートル67センチ）が多い。多様な需要に応えるためだが、敷きパッドなどの寝具向けのキルト織物は、ベッドのサイズに対応する。通常の66インチ幅では、ベッドの縦の幅で加工する。一方で伴装の95インチ幅はベッドの横のザイズに対応できる。縦は横の2倍の長さなので、95インチ幅のキルティング機は66インチ幅の2倍の効率で加工ができる。