ダイバーシティ東京プラザ 開業後初めての大型改装

2018/11/06 06:28 更新


 三井不動産商業マネジメントが東京・台場で運営するSC、ダイバーシティ東京プラザ(江東区、地上1~8階)は12年の開業以来初の大型改装を実施、第1弾の店舗が11月2日にオープンした。先行オープンした店舗を含めて、全体の約3分の1にあたる48店を刷新する。海外ブランドを中心とした高感度ファッション、飲食、エンターテインメント分野を拡充して「強みに磨きをかけ、エリアでの存在感を高める」(中谷昭子所長)。近隣のファミリー層のほか、広域客の来館頻度を増やし、増加が続くインバウンド(訪日外国人)売り上げの拡大も狙う。

(有井学)

 新店は35店。11月2日は改装店を含めて32店がオープンした。11月30日に第2弾として、飲食店の一部と大型スポーツ専門店「スーパースポーツゼビオ」がオープン、改装区画の大半が出揃う。

 ファッションは3階の「H&M」の隣接区画に「ホリスター」が8月31日にオープン。11月2日に「ケイトスペード・ニューヨーク」「フルラ」などを同階に入れ、海外ブランドの集積を高める。両ブランドの導入によって「近隣に住む女性客のさらなる取り込み」も狙う。物販では家電主力店「ビックカメラ」の小型店「エアービックカメラ」を2階に導入。和をイメージした店装と売れ筋に絞った品揃えでインバウンドを拡大する。

 エンターテインメント分野では5階に台湾のブロージェントテクノロジーのVR(仮想現実)ライド型アトラクション「ヘキサライド」の日本1号店、体験型知育のデジタルテーマパーク「リトルプラネット」の新業態1号店「リトルプラネット×エックスフラッグ」が2日にオープンした。ヘキサライドは、講談社の人気コンテンツをテーマにしたアトラクションを揃えた。

 リトルプラネット×エックスフラッグは、リトルプラネットを企画・運営するプレースホルダとミクシィのエックスフラッグスタジオの協業による業態。エックスフラッグのキャラクターを活用したアトラクションを展開する。6~7階に入る「ラウンドワンスタジアム」や7階の「ザ・ガンダム・ベース・トウキョウ」、2階屋外広場に昨秋に完成したユニコーンガンダム立像、2階のライブハウス「ゼップ・ダイバーシティ」などと合わせ、エンタメの充実によって、「幅広いお客の来館目的を増やす」。全館での集客を高め、ファッションを含む物販への波及効果を狙う。

 飲食は6階レストランゾーンと2階フードコートの店舗を入れ替える。フードコートは席数を従来の約720席から約800席に増やし、キッズスペースも増設した。イベントができるスペースも12月中旬までに新設する。

 同SCは複数の商業施設と大型エンタメ施設が集積し、国内外の観光客が多く来街する台場エリアに位置することから、以前から広域客が多い。ここ数年は近隣居住者の需要も増えている。18年3月期売上高は、上期にインバウンドを中心とした集客の柱のガンダム立像が工事中だったため265億円(前期比3%減)だったが、工事完了後は盛り返し、「今期も計画を上回っている」。大型改装によって弾みを付ける。

体験型店舗を充実、来館目的を増やす(リトルプラネット×エックスフラッグ)


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