三井不動産と日鉄興和不動産が手掛けた大型物流施設「MFLPロジフロント東京板橋」が完成した。これまで75件の物流事業を展開してきた三井不動産にとって、「〝街づくり型物流施設〟の一つの集大成」(篠塚寛之三井不動産執行役員ロジスティクス本部長)になるという。希少な立地とトップレベルの倉庫スペックに加え、地域社会や新産業創出に貢献し、「エリアの価値向上にもつなげたい」とする。
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都営三田線・西台駅から徒歩10分、23区内では珍しい工業専用地域に位置する。敷地面積は約9万1000平方メートル、延べ床面積は25万平方メートル超、ワンフロア約3万6000平方メートル、地上6階建ての空間を実現した。大規模空間を生かしたマテハン導入による庫内作業削減、立地を生かした従業員確保や配送リードタイム短縮などをテナント企業への価値として打ち出している。
地域に開放し、近隣住民が豊かに暮らせる憩いの場としても整備した。約600メートルにわたる緑道や「ボーネルンド」監修の遊具を設置した広場、フットサルコートなど地域の交流と憩いの場を敷地内に多数設けた。また緊急時に住民が避難できるスペースやヘリポート、災害時配送ステーションなども備え、防災拠点としての役割も担う。
このほか、敷地内には「都内初」とする物流施設併設型ドローン実証実験の場「板橋ドローンフィールド」を開設。実験・研究、教育・人材育成、連携・協業の3機能があり、ドローン技術を通じた社会課題解決への貢献を目指す。