ミノオ・ラボ(大阪府箕面市)は、期中追加フォローを強みに、オリジナルのレディスブランド「コメンスメント」の売り上げを伸ばしてきた。コロナ下で卸先の個店がリスクを避けて初回発注を減らすなか、売れ筋の在庫を一定量作り込んで追加発注に対応できたことが大きい。22年秋に自社工場を立ち上げたことも期中対応を後押しした。攻めの姿勢でコロナ下を乗り越え、23年5月期は前期比30%増の売上高6億円超を見込む。
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創業は14年。輸入卸やOEM(相手先ブランドによる生産)会社を経た西川隼人氏が代表で、20年6月に株式会社にした。前職時代の11年秋冬にスタートしたユニセックスブランド「ハブアグッドデイ」は事業を譲り受け、しっかりとした品質の日常着として卸先を拡大してきた。その後、「品のあるカジュアル」をコンセプトに、コメンスメントを17年春夏に始動した。右肩上がりで成長し、コロナ下に大阪・堀江に直営店を開設した。卸先はそれぞれ約60社ずつ。
コメンスメントはカットソーアイテム中心にスタートし、徐々に布帛アイテムなどを増やしてきた。昨年ヒットしたスタンドカラーシャツ(税抜き1万2000円)やボトルネックTシャツ(5500円)は今シーズンも好評で既に3回追加生産した。
ハブアグッドデイではヘビーウェートの綿を使ったルーズTシャツ(6500円)が定番的に売れ、期中のリピートを繰り返す。ベーシックでリラックスしたスタイルで国産へのこだわりが支持されている。今後は「自社工場生産の日本製ウェアを海外市場にも広げたい」考えで、来年1月にはパリの合同展に出る計画だ。
別事業でダウン製品ブランド「ナンガ」の営業代行とFC店を運営する。21年8月に移転・拡大した大阪・堀江店に続き今秋は京都店をオープンする。