「ミナ・ペルホネン」 ビキューナのセーター受注販売

2017/12/08 11:00 更新


 「ミナ・ペルホネン」は東京・南青山の直営店コールで、デンマークのコペンハーゲンが拠点のブランド「ザ・イノウエブラザーズ」とともに、ビキューナのセーターの受注会を行っている。10日まで。

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 ザ・イノウエブラザーズは、コペンハーゲンで生まれ育った井上兄弟(聡・清史)が04年に設立した。「スタイルは大量生産できない」をモットーに、素材から丁寧に物作りを続ける。

 ビキューナは彼らが大切にしてきた素材の一つ。アンデス山脈の高原に生息するラクダ科の一種で、「アンデスの黄金」とも言われる高級素材だ。希少価値が高く、古くから大切にされ、原産地の人々の生活とも深く関わってきた。

 しかし、流通過程では、仲介業者が利益を多く取るなどの問題もはらみ、アンデスの人々は貧しい生活を続けてきた。彼らの生活を守り、より良い品質の毛を選り分けるため、ザ・イノウエブラザーズは先住民との直接取引を継続的に続けてきた。

 今回は、その考え方に賛同したミナ・ペルホネンとともに、クルーネックセーター(30万円)を作った。ミナ・ペルホネンの皆川明代表は、「擦り切れたらつぎはぎして長く着てほしい」といい、シンプルに仕上げた。

 色は自然のまま、サイズはXSからLを基準に袖と着丈を採寸する。肩や袖口に小さくアップリケされたレザーパーツがポイント。製品は18年9月に納品する。ストール(12万円)とマフラー(11万円)も。

 受注会に合わせたトークイベントで井上聡氏は、「先住民と客をつなぐことは、それぞれにとってウィンウィンなビジネス方式でもある。これこそが本当のラグジュアリーではないかと思う」と語った。

「つぎはぎして長く着てほしい」とシンプルに


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