顧客の感情を動かすプラットフォーム ラグジュアリー体験価値にこだわる新EC「ミレポルテ」

2020/11/27 00:00 更新


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 ECサイト「ミレポルテ」(運営会社=B4F)が11月20日、「ラグジュアリーECプラットフォーム」として新スタートを切った。サイト立ち上げから10年、培ってきたブランド価値発信と画像イメージ重視のUI・UX(ユーザーインターフェイス・エクスペリエンス)を強みに、衣・食・住を含めた上質ライフスタイル商品全般で、ラグジュアリーブランドEC販売を支援する。新サービス構築に挑むアルメル・カイエールB4F代表取締役社長に、ECラグジュアリー領域のトレンドとチャンスを聞いた。

【インタビュー】アルメル・カイエールB4F代表取締役社長

──ミレポルテがラグジュアリーECサイトに挑む理由は。

UIを重視した新たなサイトイメージ

 ミレポルテは創業当初からウェブ上でも人の温かみがある購買体験を提供することをサイトの最重要ミッションと位置付けてきました。一般的にECは商品を比較購買しやすく便利で、IT・データ・テクノロジー活用での販売効率面でも注目されます。ミレポルテでも当然ながらITやデータを重視していますが、あくまでもお客様を助け、またエモーションを伝える役割を担っています。特にブランドの丁寧な物づくり、デザイナーの思い、職人が商品を完成させるまでの時間、そうした人間関係、温かみを解像度高い画像とともに編集し、顧客の感情を刺激することを最重視しています。ただ、人の温もりをサイトでどう表現するかは本当に難しい。ミレポルテは10年間にわたり、フラッシュセールサイトとしてカスタマーサービス、マーチャンダイジングを通じて顧客の信頼を構築し、ブランドイメージ、商品価値を会員に伝えてきた実績を基に、ラグジュアリーブランド・商品を正価で販売します。

 一方、客観的に市場全体を俯瞰すると、ラグジュアリー市場はいまだ実店舗での販売が主体です。ラグジュアリー商材を取り扱っているのは主に百貨店ですが、国内の百貨店店舗数は大きく減っているにもかかわらず、ECは全売り上げの約1%にとどまっています。ブランドにとって顧客接点が減っている今、ミレポルテこそが「ラグジュアリーECプラットフォーム」であることを鮮明にし、ブランド公式ECと共存共栄できる関係を構築して、ラグジュアリー市場のTOP1%をミレポルテで獲得していきたいと考えています。

──新サイトの構想は。

アルメル・カイエールB4F代表取締役社長

 トップページの見え方、UI(ユーザーインターフェイス)が大きく変わりました。ブラウザー閲覧でもアプリのような操作性で、縦スクロールすればブランドごとのビジュアルが3Dのように表示されます。一般的なECサイトのトップページは、商品サムネイル画像がずらりと並び、比較購買を強く意識したデザインですが、ミレポルテは個々のブランドイメージを最優先し、訪問者には表参道や銀座を巡ってラグジュアリー各店を体感してもらうUIを採っています。グローバルブランドイメージを損なわないECプラットフォームは、国内では初めてに近いと思います。フラッシュセールも継続しますが、正価品とセール品の入り口を明確に分けます。

──新サービスに賛同して出店しているラグジュアリーブランド数は。


 立ち上がりは、有名グローバルブランドを含めて約20ブ ランドになります。その後徐々にブランドが増えていき、3~4カ月以内に40~60ブランドをめざします。伝統とイノベーションが両立したブランド・商品をセレクトするので、例えばパルファン・クリスチャン・ディオール、ロエベ(サマーカプセルコレクション期間限定再掲載)、モンブランなどの老舗メゾンおよび新進気鋭ブランドであるラ ブーシュ ルージュなども販売し、キュレーションの役割も担います。もちろん日本ブランドも取り扱っています。

──ブランド、消費者双方がミレポルテに期待していることは。

 ブランドからは「長い期間をかけて正価販売してほしい」と期待されています。年月をかけて作った商品をリスペクトした売り方は、これからのサステイナブル(持続可能)社会にとっても重要です。

 消費者は高価な買い物と値頃に済ませる買い方に二極化しています。消費者はポイントを貯めたり使ったりして賢く買いたいと考えていますが、決して節約ばかりしているわけでなく、三ツ星レストランの体験も求めています。日本人は三ツ星の価値をよく理解しています。ミレポルテはそうしたラグジュアリーの価値ある商品を「発見」でき、「自由に見回って、信頼して買える」ワクワク感と安心・安全なサイトとして、特別な存在価値を創造していきます。

■TOPICS1■ ブランドとの良好な関係

パルファン・クリスチャン・ディオールのページ

 販売するブランド商品は、すべて日本法人から正規に仕入れており、並行輸入品は取り扱っていない。販売価格が低い同一商品が販売されることはないため、ブランド、顧客の双方からサイト満足度が高い。

 ラグジュアリーブランドとの商談は、複数の百貨店バイヤー経験者を採用している。ブランドのマーケティング戦略に沿った商品投入、月々のマーケティングスケジュールを担当者とともに作成して、販売を支援する。

 東京オフィスが入居するビル内に撮影スタジオを完備。ラグジュアリーブランドの要望に合わせ、イメージ撮影まで迅速に行う。

 ブランドには顧客の行動・購買データのほか、自社ブランドを購入した消費者が購入している他ブランドや商品カテゴリーなど、ラグジュアリー領域で実用度高いデータを提供する。

■TOPICS2■ 先進UI・UX

 今回のサイト刷新で実現するトップページUIは、ラグジュアリーブランド同士が混在することなく、実店舗を巡って自分に合った商品を選び、購入できる買い物体験実現をめざした。個々のブランドトップページには、ブランドの歴史やこだわりを紹介した読み物コンテンツも表現できるようにしている。訪問ユーザーのブランドへの理解を促し、より親密な関係になることを狙っている。

 同社に勤務するフロントエンジニア6人、バックエンドエンジニアは7人で合計13人。在庫管理、物流管理システム、ラグジュアリーを好む会員データの保守・管理、データ収集・分析まで、テクノロジー技術を支えている。

■TOPICS3■ 物流倉庫、カスタマーサービス

 物流倉庫は事業拡張に伴い、19年9月埼玉・蓮田に増床・移転した。倉庫業務で重視するのが、ラグジュアリーブランドに対応した「商品梱包」だ。取り扱いブランドごとに異なる手厚い商品梱包にスタッフが対応し、保証書サービス同封、配送保険・補償といったサービスも追加できる。

 倉庫の撮影スタジオには、高品質な商品画像を撮影できる機器を導入。また、スタッフの倉庫業務効率化も積極的に進めており、ピッキング業務の一部には無人搬送車を実験的に導入している。

19年に増床・移転した物流倉庫

「ミレポルテ」とは?

――ブランド表現重視の購買体験で成長

 ミレポルテは2010年にフラッシュセール型ECサイトでスタート。立ち上げ当初から多くのECサイトが採用している比較購買型UI・UXと一線を画し、1ブランド・1商品の物づくり背景や魅力にフォーカスし、高品質な画像を数多く使った商品ページで、サイトファンを増やしてきた。

 販売商品はブランド日本法人から仕入れ、並行輸入品は取り扱っていない点も、ラグジュアリー正規品を望む顧客から信頼を得ている。カスタマーサービス面でも返品時に全額返金を保証しており、アンケートでは会員の97%がミレポルテの品揃え・サービスに満足しているという。

 現在のサイト会員数は約430万人、年間ユニークユーザー270万人。アクティブユーザーの82%が女性。

 取り扱いブランド数は5600。ラグジュアリーアクセサリー・ビューティーアイテムそれぞれの平均客単価は約6万8000円・約1万円になる。

 こうした強い顧客基盤、ブランドとの関係を背景に20年11月、新たなラグジュアリーブランド特化ECサービスに乗り出す。「ファッションアクセサリー」「ウォッチ&ジュエリー」「ビューティー」「ライフスタイル&グルメ」のカテゴリーで上質商材をセレクト。ブランドのファンに向けたデータマーケティングを展開し、正価販売を支援する。

 これまで培ってきた在庫消化支援の会員限定プライベートセールも、ブランド事業支援ツールとして強化する。セールでもブランドイメージを維持しつつ、個々の会員への販促をプロパー商材とは明確に分けたECプラットフォームをめざす。


ミレポルテ(株式会社B4F)


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企画制作/繊研新聞社 業務局


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