「ミカコ・ナカムラ」 力強い音色をオレンジとブルーに

2021/05/27 11:00 更新


エレガントなマント風コート(左)

 オーダーブランド「ミカコ・ナカムラ」(中村三加子)の21~22年秋冬コレクションは、濃いオレンジと鮮やかなターコイズブルーを主役にした。テーマは力強く響くピアノの音をイメージした「フォルテ」。オレンジとブルーはパワーストーンでもあるカーネリアンとターコイズの色だ。21年春夏には、自然の、ほっとするような色をテーマにしたが、今回は迫力ある色にした。「内にこもる、流されていく日々はもう終わり」「気持ちを奮い立たせたい」と中村。

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 オレンジはそれ自体に新鮮さもある。ブラウスなどでグレージュも新しく出しており、赤みがかった深いオレンジとグレージュのコーディネートを推す。

 アイテムで新しいのはマント風のコート。定番のノーカラーコートなどと同じ上質なカシミヤで提案する。たっぷりと分量がありながら、エレガントなシルエットだ。ツイードのAラインコートは、拝み合わせのシンプルな形にフリンジを飾った。

 人気のブラウスでは、プランジネックのプルオーバーブラウス、背中にヨークを付けたデザインなどを出した。合わせるのは、これも根強い人気のタイトスカート。今回はラムレザーのタイプも見せている。

 色だけでなく、柄でも力強い音色を表現する。中村オリジナルの黒と白のプリント柄は、タクトの先を追ってグラフィカルに描いたようにも、地図か構造物のようにも見える。

オリジナルで描いた柄(左と中央)


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