ジェンダーの平等やダイバーシティー(多様性)が重要課題なったと言われる。国連総会による「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で、30年までに達成すべき具体的な目標を立てた。しかし、世界には貧困や紛争、気候変動、感染症などの課題が山積している。
日本でも、様々な場面でSDGs(持続可能な開発目標)に関する意見を耳にする。そして、そんな考え方と日本のこれまでの常識との間で違和感を覚えることもある。例えば、学校の校則。茶系の明るい色の髪の毛を持つ生徒へ、黒く染めるよう指導する「ブラック校則」は全国的に話題になった。
小学生の娘から「いつになったらピアスを開けてもいいかな」と聞かれ、答えに困った。海外では、生まれてすぐの女の子がピアスを開けていても全く問題視されない。日本の学校の校則や常識が、世界のそれとは異なる考え方であることも多い。日本の当たり前が、多様性を阻害する要因にもなっている可能性を感じてしまう。
都内の小学校では、授業を受ける時の姿勢や教室を移動する時に私語を慎むことを厳しく指導していると聞いた。米国の学校に見る教師と生徒のフランクな授業に比べると、どこか上意下達な空気を感じてしまう。色々な場面で、ガラパゴス的な常識を疑うことも必要なのではないだろうか。