《めてみみ》ブランディング重視

2022/12/02 06:24 更新


 ブランディングやリブランディングに取り組んでいる企業やブランドが増えている。マーケティングよりも今はブランディングが重要ということだろうか。違いを調べると、マーケティングは「商品やサービスを効果的に売るため」のものであるのに対し、ブランディングは「消費者のイメージを高める」ものとあったのが分かりやすい。

 「誰に、何を、どのように提供するか」を考えるのは共通する。マーケティングは売り上げを伸ばすこと、マーケットシェアを高めることが第一義で、相対的に見れば比較的短期間で成果を上げるのが目標だ。ブランド価値よりも売上高が優先されれば、値下げ販売などの価格訴求策に向かいがちだ。

 「最初はコンセプチュアルに組み立てても、次第に崩れてしまう」実例は多い。ブランディング重視の動きにはこうした過去の反省があるはずだ。コロナ禍や人口減少、SDGs(持続可能な開発目標)、長期にわたるセール低迷、富裕層の購買力の揺るぎなさといった〝潮流〟も影響しているのだろう。

 「物も、人も、出店する場所も、ビジュアルイメージも。こうした一つひとつの選択の集積がブランド」と、ある経営者が語っていた。将来の市場における自らの立ち位置を見据えて、一つひとつ行動選択することが、ブランドの将来価値を決めるという。



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