《めてみみ》SDGs就活

2022/09/22 06:24 更新


 「〝SDGs就活〟する人、結構多いです」。大学生にサステイナビリティー(持続可能性)に関する考え方などを聞く中で出てきた言葉だ。就職活動でも、積極的にSDGs(持続可能な開発目標)に取り組む企業への〝就活〟を目指す学生が周りで増えているという。

 ある調査会社が来春就職予定の学生に対し、就職先を選ぶ上で重視する点(複数回答可)を質問すると、「SDGsに対する姿勢や取り組み」を挙げた学生が全体の25%で、22年卒比で7ポイント増えた。その学生に「企業のSDGsへの取り組みは企業選びにどの程度影響するか」を聞くと、約25%が「とても影響する」と答えた。

 学生に話を聞くと、大事にする価値観や考えがよく分かる。ある大学生は、NPO法人(特定非営利活動法人)の活動でB品タオルのアップサイクルに携わり、「生産背景や物作りへの姿勢を聞いたり、調べて商品を買うようになった」と話す。「普通のTシャツに見えても、物作りの姿勢に共感したから着ていると思うと満足度が高い」。買い方が変わったわけだ。

 「日本の消費者には、サステイナブルという切り口は響かない」「若い子はSDGsと言いながら結局は安い服を買う」と決めつけてよいのだろうか。「今の若い子は~」と言っているうちに自分が〝周回遅れ〟になる怖さを感じた。



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