《めてみみ》かりゆしウェア

2022/06/22 06:24 更新


 具体的な事業内容を取材する前に、会社の歴史や個人の生い立ちを聞くことは多い。特に初めて会う人と距離を縮めるためには大事な時間だ。もちろん「差し支えない範囲内で結構ですから」と前置きをする。ユニークな創業者、二転三転した個人・企業のエピソードなどに話が弾むと、一気に場が和む。

 悲しい話を聞くこともある。天災もつらいが、親が被爆したり、戦乱で親族を亡くしたりといった〝人災〟は苦しい。第2次世界大戦が終わって77年。直接体験を聞くことは減ったが、祖父母や両親から語り継がれた記憶を忘れない人は多い。

 ウクライナ侵攻以来、戦火に巻き込まれた一般の人たちの姿が連日のように映像で届くようになった。かつての日本もそう。沖縄戦は住民の4人に1人が亡くなった。家族や親族が犠牲となり、一家全滅というケースも多い。取材時、沖縄出身だと分かると、昔の話を聞いていいものか迷うことも間々ある。

 コロナ禍で沖縄も大打撃を受けた。地元の縫製業界が力を入れてきた「かりゆしウェア」も、ゴールデンウィーク明けの時点で例年の3分の1ぐらいの生産量と聞く。ようやく旅行機運が高まり、訪日観光客も戻ってくる。あす6月23日は沖縄慰霊の日。平和への誓いを新たにすると共に、一日も早く観光客でにぎわう沖縄の姿を見たいものだ。


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